ホームページをリニューアルするべきタイミングとは?

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皆さんの会社のホームページは、今この瞬間も「優秀な営業マン」として働いていますか?

2025年の現在、ホームページには、24時間365日稼働し、ブランドの信頼を守り、売上を生み出す「デジタルアセット(資産)」としての役割が求められています。

資産である以上、建物と同じで定期的なメンテナンスや「リノベーション」を行わなければ、その価値はどんどん下がってしまいます。最悪の場合、セキュリティリスクや機会損失を生み出す「負債」になってしまうことさえあるのです。

今回は、「ホームページっていつリニューアルすればいいの?」という疑問に対し、感覚的な判断ではなく、データや明確なサインに基づいた「リニューアルすべきタイミング」について、徹底的に解説していきます。

1. データで見るリニューアルの寿命:「5.5年」の真実

まず、一般的な企業はどのくらいの頻度でホームページをリニューアルしているのでしょうか。

日経225銘柄を構成する225社のホームページを対象とした調査によると、リニューアルサイクルは平均して約5.5年であることがわかっています。
出典:株式会社ル・プロジェ調査 2024年1月 InternetArchiveを使用して分析

これは、一般的なパソコンなどのリース期間や、企業の中期経営計画(3〜5年)のサイクルとも重なる数字です。つまり、もしあなたの会社のホームページが「作ってから5年以上そのまま」だとしたら、統計的に見て世の中の標準から遅れをとっている可能性が高いと言えます。

実は縮まっている「ホームページの寿命」

さらに興味深いデータがあります。直近10年間の傾向だけを見ると、リニューアルのサイクルは約4.17年へと短くなっているのです。
出典:株式会社ル・プロジェ調査 2024年1月 InternetArchiveを使用して分析

特にコロナ禍以降、ビジネスのオンライン化が急速に進んだことで、企業は変化に対応するために、より早いスパンでホームページをリニューアルする(見直す)ようになっています。

  • BtoC企業(一般消費者向け)
    トレンドの変化が早いため、3〜5年が目安
  • BtoB企業(法人向け)
    信頼性が重視されますが、それでも5〜7年が限界

「まだ綺麗だから大丈夫」と思っていても、裏側の技術やマーケティングのトレンドは、5年も経てば完全に様変わりしています。

2. ビジネスの変化によるサイン:成長とホームーページの「ズレ」

会社が成長すれば、服のサイズが合わなくなるように、ホームページも体に合わなくなってきます。以下のような「ズレ」を感じたら、それはリニューアルのサインです。

ブランドイメージを一新したい時

ロゴを変えたり、経営理念を刷新したりしたのに、ホームページが古いまま……これでは、お客様にちぐはぐな印象を与えてしまいます。

例えば、「革新的なテクノロジー企業」を名乗っているのに、ホームページのデザインが10年前のままでは、言葉の説得力がありませんよね。ホームページは、新しいブランドの姿を証明する場所でなければなりません。

事業内容が変わった・増えた時(つぎはぎの迷宮化)

新しい事業を始めたり、サービスを統合したりした時、既存のホームページに無理やりページを追加していませんか?

「とりあえずお知らせに載せておこう」「バナーを追加しておこう」と繰り返した結果、ホームページの構造が複雑になり、ユーザーが迷子になる「迷宮(スパゲッティ状態)」になってしまうケースがよくあります。

これでは、せっかくの新規事業もお客様に届きません。

ターゲット層が変わった時

創業時は「安さ」を売りにしていたけれど、今は「品質」重視の法人客を狙いたい。そんな時、ポップで親しみやすいデザインやコピーのままでは、新しいターゲット層に響きません。ターゲットの心理に合わせたデザインや言葉選びへの転換が必要です。

3. 【危険度:高】技術・セキュリティの理由:見えない時限爆弾

ここからは少し怖いですが、絶対に知っておいていただきたい「技術的なリスク」のお話です。デザインの古さは「見た目」の問題ですが、こちらは企業の信頼に関わる「緊急事態」になりかねません。

PHPのバージョン問題(更新しないと危険!)

多くのホームページ(特にWordPress)は、「PHP」というプログラム言語で動いています。このPHPには、WindowsのOSと同じようにサポート期限があります。

2025年現在、以下のバージョンを使っているホームページは非常に危険な状態です。

  • PHP 7.4以下
    2022年にセキュリティサポートが終了しています。
  • PHP 8.0
    2023年に終了しています。

サポートが切れたバージョンを使い続けるということは、家の鍵が壊れたまま放置しているようなもの。ハッキングや情報の改ざん、個人情報漏洩のリスクに無防備な状態でさらされています。これは「何かあってから」では遅いのです。

※ホームページをリニューアルしなくても、PHPのバージョンを最新バージョンにアップデートして、ホームページを微調整するだけで問題が解決する場合もあります。

WordPressやプラグインの放置

「更新ボタンを押すのが怖いから」といって、WordPress本体やプラグインの更新を何年も止めていませんか?

実は、サイバー攻撃の多くは、こうした「更新されていない古いプラグイン」の穴を狙ってきます 。リニューアルは、不要なプラグインを整理し、安全な最新環境へ引っ越す絶好のチャンスでもあります。

2024年4月施行「障害者差別解消法」への対応

もう一つ、忘れてはいけないのが法律の変化です。2024年4月から、民間企業に対しても障がい者への「合理的配慮」が義務化されました。

ホームページにおいては、「目が見えなくても音声読み上げで情報が伝わるか」「マウスが使えなくてもキーボードで操作できるか」といった「Webアクセシビリティ」への配慮が求められます。

古いホームページはこうした基準を満たしていないことが多く、コンプライアンスの観点からも見直しが必要です。

4. パフォーマンスの理由:「遅い」は「売れない」

「ホームページの表示が遅いな……」と感じたことはありませんか? 実は、その数秒の遅れが、大きな機会損失を生んでいます。

「3秒の壁」をご存知ですか?

Googleのデータによると、スマホでホームページの読み込みに3秒以上かかると、53%のユーザーが離脱する(見るのをやめてしまう)と言われています。

一生懸命広告費をかけたり、SEOをがんばったりして集客しても、ホームページが重いだけで半分のお客様を門前払いにしているのと同じです。

さらに、1秒遅くなるごとにコンバージョン率(問い合わせや購入)は7%下がるというデータもあります。

スマホで見にくい(モバイルファースト)

今やホームページを見る人の大半がスマホからです。

しかし、古いホームページの中には、パソコン用の画面がそのままスマホで縮小表示されているだけのものもまだ見かけます。文字が小さくて読めない、ボタンが押しにくい……これではユーザーはすぐに逃げてしまいます。

Googleも「モバイル版のホームーページ」を評価の基準にしているため(モバイルファーストインデックス)、スマホ対応が不十分だと検索順位も上がりません。

5. デザイン・情報の陳腐化:第一印象は一瞬で決まる

最後に、デザインやコンテンツの鮮度についてです。

信頼を失う「古臭さ」

人はホームページを見た瞬間、「このホームページ(会社)が好きか嫌いか」「信頼できるか」を判断すると言われています。

デザインが古臭かったり、レイアウトが崩れていたりすると、それだけで「この会社のサービスも古いのかな?」「セキュリティは大丈夫かな?」と不安にさせてしまいます。

競合他社が洗練されたホームページを持っている場合、比較検討の土俵に上がる前に負けてしまっているかもしれません。

「役に立つコンテンツ」が評価される時代

Googleは現在、「役に立つコンテンツ」を高く評価するようになっています。

「最終更新日が3年前のお知らせ」や「中身のないブログ記事」が放置されていませんか? これらはホームページ全体の評価を下げる原因になります。

リニューアルは、過去の情報を整理整頓(断捨離)し、本当にお客様の役に立つ情報だけを残して磨き上げる、作業でもあります。

6. あなたのホームページは大丈夫?緊急度診断チェックリスト

これまでの話をまとめると、以下のような「サイン」が出ていないか、ぜひチェックしてみてください。

【緊急度:高】すぐに対策が必要です!(ビジネスリスクあり)

  • [ ] PHPのバージョンが7.4以下、またはわからない
  • [ ] WordPressの更新を1年以上行っていない
  • [ ] ホームページが「保護されていない通信(SSL未対応)」と表示される
  • [ ] ページが表示されるのに3秒以上かかる
  • [ ] スマホで見ると表示が崩れる、またはPC用のホームページがそのまま縮小される

【緊急度:中】機会損失が起きています(早めの検討を)

  • [ ] 最後の大きなリニューアルから5年以上経っている
  • [ ] 事業内容やブランドイメージと、ホームページの内容が合っていない
  • [ ] 自分で簡単にお知らせやブログを更新できない
  • [ ] 問い合わせが減っている、またはスパムメールが多い

【緊急度:低】より良くするチャンス(予防的なリニューアル)

  • [ ] デザインが少し古いと感じる
  • [ ] コンテンツが増えすぎて整理がつかなくなってきた
  • [ ] 新しい機能(チャットボットやMAツールなど)を入れたい

7. 「全部作り直し」じゃなくてもいい。「サイト再生」という選択肢

「リニューアルが必要なのはわかったけど、費用も手間もかかるし……」

そうお悩みの方も多いと思います。従来の「スクラップ&ビルド(全部壊して作り直す)」型のリニューアルは、確かに大変です。

しかし、必ずしもゼロから作り直す必要はありません。

私たちリヌーボデザインは、「リニューアル後専門」のプロフェッショナルとして、「動かないホームページを、動かす」ための「サイト再生(リノベーション)」をご提案しています。

  • Re:Think(再定義): ビジネスの目的をもう一度考え直す
  • Re:Design(再設計): ユーザーが使いやすい導線に作り変える
  • Re:Build(再構築): 使える資産は残し、技術的な負債だけを解消する
  • Re:Value(再価値化): コンテンツを磨き直し、資産価値を高める

家を建て替えるのではなく、基礎を補強し、使いにくい間取りを変え、内装を綺麗にする「リノベーション」のように、コストを抑えながら成果が出るホームページへと生まれ変わらせることが可能です。

まずは「健康診断」から始めませんか?

「自分のホームページのPHPバージョンなんてわからない」

「どこから手を付ければいいのか診断してほしい」

そんな経営者様やWeb担当者様のために、リヌーボデザインではプロの視点でホームページの現状を分析する「サイト診断セッション」を実施しています。

間違った自己判断で無駄なコストをかける前に、まずは現状を正しく把握することが成功への第一歩です。

「緊急度:高」に当てはまる方も、これからさらに成長したい方も、ぜひ一度ご相談ください。あなたのホームページに眠る「可能性」を一緒に見つけましょう。

私たちは“リニューアル後”のWeb再生の専門家です

私たちリヌーボデザインは、リニューアルに失敗したWebサイトを「再生」させることに特化しています。

Re:Think → Re:Design → Re:Build → Re:Valueの4つの再生プロセスで、あなたの「もったいないサイト」を「働くサイト」へ生まれ変わらせます。

ここまで築き上げてきた価値を最大限に活かし、問題点だけを的確に修正して蘇らせる「リノベーション型Web制作」を行っています。

失敗した…と諦める前に、ぜひご相談ください。

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